EPS
の使い道は、大きく分けて二つあります。一つは事業拡大など、再投資のための資金として(これを内部留保といいます。)、一つは配当です。
| EPS
・・・内部留保と配当金 |
この内訳ですが、一つの指標として、
内部留保:配当=7:3
といわれます。 |
実際は、このEPS
の使い道、すなわち内部留保と配当金の割合は企業によって様々です。比較的新しい企業で、事業規模の拡大に注力している場合には、早期に事業を拡大したいという思惑から、配当は払わずに、EPS
を全額そのまま再投資すると言うケースもあります。一方、成熟企業の場合には、マーケットでの成長余地が小さく、内部留保を収益拡大のための再投資に使い切れないこともあります。その場合には、配当を手厚くしたり、自社株買いを積極的に行い、株価の維持に努めるというケースもあります。
さて、、、、さらっと書いてしまいましたが、株式投資で"複利"の恩恵を受けるためのキーポイントは、
"内部留保による再投資"です。もう一つのキーポイントは、ROE(株主資本利益率)です。
ROE(株主資本利益率)=純利益 /
自己資本
これは、自己資本からどの程度の利益を出したかを表す指標です。前年度の純利益のうち、内部留保した額が、自己資本に追加されます。前年度と同じROEを保てた場合には、今年度の利益は、前年内部留保した自己資本の追加分の割合だけ増えることになります。
つまり、企業活動から得た利益を事業に再投資すること、そして高いROEを保ち高い利益率を実現することで利益を大きく伸ばしていくことができるのです。
ROE20%、内部留保資金を再投資した場合の純利益の推移
| |
自己資本 |
純利益
(ROE20%と仮定) |
内部留保
(投資資金に追加) |
配当
(純利益の30%) |
| 1年目 |
10000 |
2000 |
1400 |
600 |
| 2年目 |
11400 |
2280(280) |
1596 |
684 |
| 3年目 |
12996 |
2600(600) |
1820 |
780 |
| 4年目 |
14816 |
2963(963) |
2074 |
889 |
| 5年目 |
16890 |
3378(1378) |
2365 |
1013 |
| 6年目 |
19255 |
3851(1851) |
2696 |
1155 |
| 7年目 |
21951 |
4390(2390) |
3073 |
1317 |
| 8年目 |
25024 |
5004(3004) |
3503 |
1501 |
| 9年目 |
28527 |
5705(3705) |
3993 |
1711 |
| 10年目 |
32520 |
6504(4504) |
4552 |
1951 |
| 計 |
|
38675 |
|
13102 |
上記は、資金10000をROE20%で運営、更に純利益の70%を再投資した場合の純利益の推移です。括弧()内に記述した利益が再投資から得られた利益を表しています。 |